31.12.14

生まれないまま、2015年へ



2014年もあと数時間。です。
生まれていません。ハイ。
本来であれば昨日の30日が予定日で、もっと言うなら無痛分娩のリミットが27日までだったので(私が行っている産院は、12/28から1/3までは年末年始のため無痛分娩を行えないことになっている)、私の計画では26に入院、27に出産のつもりでした。

が、全然生まれる様子がないと。

生まれる様子がない」。この1ヶ月、いったい何度言われたか。
臨月に入ってから隔週だった診察は週に1度になり、エコーで子宮を診るほか、必ず内診も行っているのですが、そのたびに言われた台詞です。
これはどういうことかというと、子宮口が全然開いてないというのですね。担当医曰く「陣痛が始まってから出産がはじまるというイメージを持っているかもしれないけど、本来、陣痛の時点で出産は50%進行しているんです。それが、赤ちゃんが降りてきて、子宮口が開いているということなのですが、あなたの場合はまったく子宮口が開かない」とのこと。
あまりに開く様子がないので、子宮口をやわらかくする注射も打ったのですが、

●週一で打ちましょう(12/10
 ↓
●効かないので週二に増やしましょう(12/17
 ↓
●まったく効かないので注射はやめましょう、もう自然に開くのを待ちましょう(12/24

という流れに。鉄の扉のような私の子宮口。しかも「何か(子宮口を開かせるために)私にできることはあるんでしょうか?」と問うても「ないですね」というお返事しか頂けない。

や、よく言いますよね。
早く産むためには、階段の上り下りをしたほうがいい、よく歩くといい、雑巾掛けがいい、etc,etc
そういうもの、一切提示していただけないこの虚しさ。しかも、子宮口が開かない理由を訊いても「体質ですね」の一点張りであらゆる意味で改善の余地なし。当然、27日の計画出産なんてありえず、最終営業日であり、当初の予定日(401日目)でもあった30日に、また診察に行きました。

内診をしても、やはり子宮口は開いていないまま。なんだそうです。
「このままだと本当に生まれないので、来週4日に入院としましょう。そこから陣痛促進剤を少しずつ投与して、まぁ生まれるとしても時間かかるんで67でしょうね」と言われました。

や、よく言いますよね。
子宮口なんて、開かないと言われていても突然開くものだよ!とか。開いてないですね〜って言われた4日後に陣痛きたよ!みたいな体験談とか。
そんなケースも心配して、無痛で産めない年末年始にいきなり破水したりとか、陣痛が起こって生まれてしまうような可能性はないのでしょーか?と尋ねてみたところ、「まずないですね」との力強いお言葉。
「そんなことがあったらラッキーですけど……、まぁ、まず、あなたの場合はないでしょうね」と。「そんな訳なので年末年始はゆっくり過ごしてください」と。

一番恐れていた「無痛分娩受け付けていない年末年始に突然産気づいて有無を言わさず自然分娩」のコースは可能性限りなくゼロ、という感じで、そこは安心したのですが。なんだか、私の周りの出産したみなさん、初産で、同じような年齢(って私が思っているだけで若いのかもだけど)でも、みんな予定日より早く産んでいて、予定日過ぎても全然生まれねー、みたいな人がいなかったもんで、ものすごく想定外というか。

や、よく言いますよね。
初産は遅れると。10日とか2週間くらい遅れることもあるよと。だからそんなに心配しなくてもいいのかもしれませんが。

しかし、陣痛促進剤を投与しても全然反応がない人もいるそうで、私がそうだった場合、4日に入院しても6日とかに一度退院。その上でその翌週に帝王切開というコースになるそうで。というのも、42週を超えてしまうと胎盤の機能などが低下し、死産の可能性が出てくるのだそうです。だからリミットは42週で、そこで子宮口が開かないなら帝王切開。

子宮口の注射がまったく効かなかった(1ヶ月前から今の今まで、子宮口の開き具合がまったく変わっていないらしい)ことから、陣痛促進剤もどれだけ効くのかねこの人?みたいな疑いの眼差しを向けられ、帝王切開の可能性も十分あることを匂わされた私。なのであります。


そんなこんなで31日。

うまくいって27日出産、年内には退院して実家に帰ってるイメージでしたし、まぁ万が一遅れても本来の予定日である30日には辛い思いをしながら自然分娩で出産かな……などと思っていた私なので、31日、2014年最後の日を、まさか自宅のPCにて迎えることになろうとは……という感じなのでありまして、おせちの用意もなく、年末年始イベントの予定もなく(いや、出産というイベントの予定があった……よ?)、手持ち無沙汰な感じでここに座っているわけなのであります。

最長で14日(うまくいって67日)、出産が長引いてしまう。
今はもう落ち着きましたが、その事実を知ったとき、私はすごく落ち込みました。何って、やっぱり私はすごくキチキチに出産後のプランを組んでいたんですよね。仕事復帰は2月から。そのために1月は実家で休む。それが私のプランでした。
産後の1ヶ月はとにかく安静に、という鉄則のようなものがあります。高齢になるほど産後はきちんと休まないと、更年期などがかなり辛いそうで、特に目を使うことはご法度ってことで、1ヶ月がっつり休むかわりに、2月からは復帰しようと目論んでいたわけです。
それが、出産がずれると大幅に予定が狂うわけで、あの仕事入れちゃってるけどどうしよう、と軽くパニックになったりして。
出産が遅れるとそれだけお腹の子が保育園に入りづらくなるとか(話せば長くなるのですが、0歳から保育園に入れるつもりなのです)。
あとは、ほんとにくだらないんですけど、年内に退院=料金を精算して、今年の確定申告に乗せたかった、とか。妊娠が長引く=それだけ体重が増えるし、身体はどんどんしんどくなっていくので、ほんとに困るとか。
そーいったことがどんよりとショックだったんですよね。

でも、全部、自分の都合というか。この子に関係ないことというか。
ほんとに大切なのは、この子が元気に生まれてきてくれることなんだけど。そのはずなんだけど。それでも自分のことを優先して、勝手なプランを描いていたんだな、ということに、自分のエゴイズムのようなものに、また二重でショックを受けたりして。

子どもが生まれたら、本当にすべてが思い通りに行かないよ、とは先人たちからよく聞く台詞でして、こんな、出産予定日がズレることなんて、想定外のうちにも入らないことなのだろうけども。これでこんなにショックなのだから、生まれたらどんなに大変なんだろー、どんなに自分の未熟さを思い知らされるのだろう、とまた暗くなったりもするのですが、ひとつひとつクリアして、家族で協力しあって、ひと山ずつ乗り越えていきましょうぜ、という気持ちにもなったりする。そういう意味では、まだ生まれないことでそんな気持ちになれるのだから、よい年越しなのかな、なんて思ったりもします。

今年、安産を祈祷してくださったかた、あたたかいお声をかけてくださったかた、このブログを読んでくださったかた、お仕事でもプライベートでも、またその両方でも、いろんなエネルギーを交換してくれたかた、本当にありがとうございました。

良いお年をお迎えください。

そして、2015年もどうぞよろしくお願いいたします。









ところで。

今年の春〜夏にかけて、大好きな編集者さんと「はじめてのオーガニック手帖」という書籍のお仕事をさせていただいたのですが、そのお話をいただいた際、妊娠を告げると「あやなさん、石井ゆかりさんの年報そのままに生きてますね!」って言われました。

2014年の牡羊座の年報を抜粋すると;

2011年頃から2013年に至るまで、
様々なことが一変してきたと思います。
その「変化」は、これまで、
貴方の周囲にとどまるものだったかもしれませんし、
どこか「内側」で進んできた面があったかと思います。
2014年は、先に進めば進むほど、その「内なる変化」を、
徐々に他者にぶつけたり、
自ら表現したり、
遠い世界に出向いて成果を試したりすることになります。
自分の中に起こった変化を、
「外へ外へ」と出して行く段階に進んでゆくのです。


自分の中だけで起こっている段階では、
フィードバックを得られることがありません。
これを外の世界に「出して」いくと、反応が得られますし、
他者に対して影響を及ぼすこともできます。
そうしたフィードバックは、
変容の方向を、軌道修正してくれます。
2014年は、2011年以来の、あるいは2008年以来の変化の結果を
、他人に、外界に、「ぶつけ始める時期」です。
たとえば、今までは内輪ウケだったものを
外の世界に問うてみるのかもしれません。
または、今まではごく親しい人とだけやっていたことを、
全くの他人と組んでやることになるのかもしれません。


この「ぶつける」作業は、あくまで段階的に進展します。
最初は、誰かとの一対一の関係において行われ、
次に、自己表現というかたちで現れ、
2014年の年末から2015年にかけて、
たくさんの人々がいる遠い世界へ「発信」する、
といった段取りになるはずです。
前述の「熱い対峙」「戦い」は、
貴方に起こった2011年からの変化を
「顕現する」意味を持っています。

2014年後半から2015年前半は、
牡羊座にとって「愛と創造の季節」です。
この間、自分の内なるものを、
自分の弱さに傷つけられることなく、
のびのびと外の世界に打ち出していくことができます。
恋愛や子供との関係において素晴らしい成長を遂げられますし、
創造的な活動に携わっている人は、
「代表作」を作り上げることができるでしょう。

ー石井ゆかり 2014年牡羊座の空模様 より抜粋

私は2014年の最初にこれを読んで、「今年はなんか本を出版するのかな?」とか「化粧品ブランドの立ち上げの話があるのかな?」なんて思ってました。
まさか、まさか、こんなことになるとは。

さらに2015年、牡羊座の年報はこれでして、もう、進むしかないという感じです。

石井ゆかりさんの年報ファンは相当多いと思います。私も大好きで、常に読めるところにその年の年報を保存しています。必ず当たるのはもちろんなのですが、面白いのは、あ、今年はこうなるんだな、と年報を読んで予測した通りに進むわけではなく、想定外のことが起こりまくるのに、見返してみると、起こったことがちゃんとそこに記されているんですよね。

そこはやはりライターとしての技量が半端ないということでもあり、本当に尊敬しています。こういうライターに私もなりたい。私はやっぱり自分は編集者ではなくてライターであり、プランナーだなと感じています。「編集者」にはずっと憧れているけど、憧れのままで終わっていくのかな、と思ったり。フリーランスになって3年目ですが、ますますその思いは強くなる一方です。

2015年、お仕事もプライベートも、いままでにないことをしたいです。
どうぞよろしくお願いいたします。



AYANA

22.12.14

マタニティフォト、私の場合



うーん。
どうですかマタニティフォト。撮りたいですか。
私は全然撮る気なかったです。

まず妊婦の状態が美しい!みたいな感覚があまりピンと来ず。神秘とか生命の不思議とか、理屈ではわかるんだけどもさー、いざ鏡見てみると単なる面白体形でしかないというかね。どちらかというとフリークスの域、みたいな印象しか。
や、美女が妊婦の状態だったらそりゃ美しいとは思いますが、顔、自分だしね。なんというか、撮って?その後?その写真を?どうすんの?みたいなツッコミが脳内で成されるわけですよ。部屋に飾ってはどうか?みたいなご提案もいただいたけど、何が楽しくて毎日自分の写真見ながら生活しなきゃいけないんでしょうか?そんなヒマ(空間)があるならPatti Smithの写真を貼るっちゅーねん、って感じで。ハイ。

ま、ないよなと。

そのよーにずっと思っていたんですが、妊娠経験者の皆さんは声を揃えて(←これマジで)「マタニティフォトは撮ったほうがいい!」とおっしゃいます。いったい何故か?その理由は概ねひとつでして、

妊婦だった自分を忘れてしまうから」なんだそうです。

お腹が大きかった状態を忘れてしまう、それも、だんだん思い出せなくなっていくよ、みたいなゆるやかな忘却ではなく、きれいさっぱり、忘れてしまうんだそう。「70%の記憶が抜け落ちて30%しか覚えてない、とかではなくて、100%抜け落ちる」(byまさこちゃん)とのことで、それはたとえばおなかの大きな妊婦を見たときに、ああ私もあんなだったなぁ、って思うことはないってことなんだよね。それくらいの抜け落ち感なのだ。

きっと、生まれたらほんとにあらゆることがそれどころじゃないというか、目の前の生き物に対して精一杯向き合う日々となり、過去なんか振り返っていられない、というのもあるんだろうな。それは今の私には想像することしかできないけど、想像することは、できる。

ま、結論から言うと、だからってわけじゃないんだけど、撮りました。ハイ。
結婚のときやプロフィール写真が必要なときなど、節目にお願いしている、大好きな、中川正子さんという素晴らしい写真家がいましてですね、そのまさこちゃんが「撮るよ〜」って言ってくれたからという謎の受け身姿勢。
とはいえ、忙しくエネルギッシュに活動しているまさこちゃんなので、予定が合わないってこともあるだろうし、うまくタイミング合えば撮ってもらって、そうじゃなければ別に撮らなくていいか、くらいに思っていて。

が、そこはさすがまさこちゃんで、最短距離で、最小限のやりとりで、ピピピと撮る日が決まった。ほんとに「明後日撮ろう」みたいなスピード感で。まったく、さすがとしか言いようがない。(ちなみに、マタニティフォトはお腹が大きくないと意味ないので、撮るのは妊娠後期がいいようです。まさこちゃんは最初から「臨月がいい」と言っていましたが、いろいろ見てると8ヶ月以降がおすすめって感じでしょうか)


問題は、どんなマタニティフォトにするか、ってことなのですが。
「マタニティフォト」で画像検索してみると、やはり私が違和感を持っている「妊婦は幸せの象徴」「ママになるということ」「家族愛」みたいなものだったり、神秘とか普遍的な愛とか、そういうものが溢れ出ている(というかそういうものを狙ってる)作品の多さに衝撃を受けます。
それはそれで全然、いいんです。いいんですが、私がコレ〜?みたいに思っちゃうのも事実で。だって本人がそういう壮大なものを感じてないわけだからさぁ。なんかよくわかんないけど、捏造になっちゃうというか。

あと、どこまで脱ぐか?問題。
いろいろなマタニティフォトを見ていると、割と露出するのが当然って感じで麻痺してくるんですね感覚が。まったくのオールヌードとか、トップレスなんかも見慣れちゃう。でも、張り切って脱いで、後で「これ、どうしよう」ってなってしまうのも勿体無い。なので、ヌード「だけ」を撮らないようにするといいのではないかなと個人的には思います。何パターンか撮るとか。あとは料金プランなどもあるので、条件次第ですかね。

自宅での撮影かスタジオ撮影かいずれかが多いように思うのだけど、いずれもリラックスできる環境が大切かと思います。私はカメラマンが友人だったからすごくいいテンションでできたけど、初対面のカメラマンにお願いすることもあるわけで。音楽とか、室温とか、同行者とか、極力自分が落ち着ける条件を揃えておくといいかなと思います。


私は結局いろんなパターンを撮ってみて(ヌードはやらなかったけど)お腹に手を当てたり覗き込んだり微笑んだり、っていうのはやっぱり全然しっくりこなくて、結果、こーゆー感じになりました。
気持ちとしては、やっぱり面白体形(っていうか面白体験)の記録、みたいな感じですね。記念とかでなく記録。ログ。サンプル。標本。そんな位置付け。
でもそこはさすがまさこちゃんでして、通常の私よりはるかに美しく撮っていただいております。しかも修正とかはしていないらしいので、カメラマンの目ってどうなっているのでしょうね?スゴイネー。








今はまだ出産していないので「妊婦だった自分をまったく覚えてない!」なんてこともあるはずがなく、今の自分の面白体形を客観視するためのツールみたいな感じなのですが、これから出産して、子どもも大きくなって、私ももっと歳をとっていって、そういった節目に写真を見返したとき、いちいち沸き起こるものは変化していくんだろうな、というのは容易に予想できるわけで。それはひとつの楽しみとなるし、あ、じゃあやっぱり、マタニティフォトは撮ってよかったんだな、って思える理由に、じゅうぶんなり得るのであります。

まさこちゃん、ほんとにありがとう!




6.12.14

痔、私の場合

せめてほっこり画像を……



前回の続きです。

引き続き痔の話です。はい。
後編は、いかに対処したかというお話でございます。
まったくもって下の話になりますので、ご興味あるかただけ読んでくだされ。

そもそも、妊婦はどーして痔になるのでしょうか?

よくあるのは、

妊婦は便秘になりやすい
出そうと思ってトイレで力む
しかも便秘だから便が硬い
だから痔になる

みたいな図式。

だから、妊婦の痔の対策=便秘対策、で片付けられがちなんですよね。薬が飲めないから、水分や繊維質の多いものをとってあたたかくしてくださいね、みたいな。適度な運動もしてみてね、みたいな。

ま、それはそれでいいんですが、十分な説明ではない、と私は思います。
なぜなら私は便秘ではなかったんですよね。


ちなみに思い出していただきたいのですが(って誰宛なのか?)、痔には3種類ありました。
痔核切れ痔痔ろうです。
このうち、私が該当する症状は痔核でした。トイレでいきむわけでもなく、便が硬いわけではないので出血もなく、今思えば完全に外痔核です。腫れたできものが「出てきちゃう」ってやつですね。最初の頃は肛門の中にしまえば(=入れ込むようにする)落ち着いていて、数日おきに出てくるけどしまえば問題ない、って感じだったのが、だんだんそれが毎日になって、今度はしまっても出てくるようになって。これって症状が進行しているということなんですけれども、すごく不思議なのですがしまうと痛みがすっきりとおさまるのに、出ているとそれだけで激痛なんですね。隣接する皮膚にあたって摩擦が起こるからなんですが、空気に触れるだけでも痛いって感じ。
なので、出っぱなしの状態で生活するって拷問に近いわけです。

その「腫れたできもの」を触ると(この行為ももちろん痛みが伴う)、中に血豆のようなものが10個くらいあるのがわかる。いったいこれ、どうすればいいの!?とパニック寸前、そして「妊婦 痔」で検索する日々が続きました。でも、出て来る情報は先ほどの「妊婦は便秘になりやすく〜」、そして「臨月ですけど、日帰り手術で切ってきました!すごく楽になりましたよ」みたいな体験談ばかり。「産院で話せば専用の軟膏を処方してもらえますよ、全然効かないけど」みたいな微妙な話もあり、とりあえず次回の検診で相談してみるか……と思うも、まだ数日先だったりして。いてもたってもいられず、近所の肛門科を調べ、良さそうなところに電話してみるも、夏休みで予約を受け付けていなかったり(今思えば行かなくてよかったけど)。

ちなみに、痔のための軟膏や座薬っていくつか市販されてますけど、ステロイド入りとステロイドなしがあるんですね。で、妊婦はやっぱりステロイド入ってるとまずいよね、って空気があって。でもステロイドなしって効くのかしら?そもそも痔の症状って多様なのに全部同じ薬でいいんですかね。とかモヤモヤして結局買わず。


迷走の日々が続くなかで、とにかく自然療法的な処置はひととおりやってみました。

よもぎ茶、どくだみ茶を飲む。
・痔によさそうな入浴剤を入れたお風呂に入る
・幹部にアロエを塗る。
・便秘しないようにする(一応)。
・幹部を清潔にするため、常にマキロンを持ち歩きトイレで使用。
・痔の本を買ってみる(全然役に立たなかった)。

みたいな感じ。でも、一向に良くならねー。
そんななかで検診の日がやってきました。


先生「変わったことはないですか?」
私「痔になりましたね、切実に」
先生「うんうん」(←え!それだけ?)

〜しばしの間〜

私「えーと、、、なにか対処法とかは、、、」
先生「ないですね
私「え」
先生「ないです。っていうか、むしろこれからどんどん酷くなります
私「ええー!」
先生「仕方ないんですよ。妊娠してると体内の血液量が1.5倍くらいになりますから、血管が血をうまく流せなくて、パンク状態になってしまうのは避けられない。ま、一応軟膏出しておきます?座薬とどっちがいいですか?」
私「……。どっちが効きます?」
先生「変わらないですね」
私「じゃ、軟膏でお願いします……」

みたいな感じで。処方された軟膏&マキロンを持ち歩く日々でしたが、案の定改善は見られず。なのですが、ここで痔の原因が便秘(というか腸や肛門の不具合)ではなく、血流にあるというヒントを掴んだ私。これをなんとかできないものか?と考え始めました。


ところで、妊娠後期によくある症状として静脈瘤があります。これは、年を取ると出やすい症状のひとつでもあるのですが、主に下半身に血管がボコボコと浮き出てくる症状。足がだるくなったり、むずがゆくなったりします。
この静脈瘤は、妊娠中、血液の総量が増えることと子宮が巨大化することで静脈を圧迫し、血流を滞らせるのが原因で起こるんですね。

も……もしかして、これが肛門で起こっているのでは。

調べてみると、ありました。「イボ痔(痔核)も静脈瘤だった!」。

もう、間違いなくこれだろ。

しかしながら、静脈瘤対策って基本下半身(脚)に重点が置かれていて、弾性ソックスを履くとか、足を高くして寝るとかそんなんばっかで。痔の場合はどうしたらよいのでしょーか?

色々調べていると「寝るときは左を下にしろ」というアドバイスにぶち当たりました。妊婦ってお腹が重くなってくるので、仰向けに寝ることが難しいので横向きの姿勢を取らざるを得ないのですが、私は昔から右を下にして寝ていたんですね(消化を助けるから)。しかし、右を下にすると静脈を圧迫することになり、健全な血流を妨げ、結果静脈瘤を誘発するそう。

ヌオー!そうだったのか。ということで寝る体制を早速変更。

さらに、腫れている患部のなかに血豆が……の件ですが、これはどうやら血栓というらしく。「血栓 痔」で検索してみると、私の症状、これじゃね?

妊娠とか妊婦というキーワードは認められないものの、静脈が詰まって〜という記述もあり、間違いないと確信。しかし「手術も要らない、薬も要らない、放っておいても自然に治る」とありますが、私は妊婦。放っておいても治らないよ。

そこで、ここに記載されてる「冷やさない」というキーワードに着目し、お風呂に入るのはもちろんのこと、常にお尻にカイロを当てる、という作戦を試みました。これやりはじめたのが9月の終わりで、まだ暑い日々だったのですが我慢してひたすら毎日やってました。すると腫れてパンパンだった患部が少しずつやわらかくなりはじめて。2週間くらい経った時には、血栓がなくなってました。バンザイ!

ぜんぜん、完全に治ったわけではないのですが、血栓がなくなると肛門に「しまえる」ようになりましたし、なにより痛みが基本、全然ない。その状態が続いております。

今でもカイロは当てております。油断して34日当て忘れると、少し患部が緊張状態になり「これから酷くなってもいいんですね?」って表情を見せるので油断大敵。もう冬ですし。産後血流関係はおのずとノーマルに戻るので、それまではカイロ作戦(たまに軟膏)で乗り切ります。


同じような症状になった妊婦さんは、ぜひカイロを。


ちなみに状態がいちばん酷かった頃、出産前の旅行ってことで2泊3日、直島に行ったのですが、マジでアートどころじゃなかったですね。地中美術館のモネを再び拝めることをなにより楽しみにしていたのですが、痛みの記憶しかないっす。

というのも、安藤建築、全体的に石で出来てる
座るとこ全部コンクリっていう。
ダブルミーニングで痔に冷たい安藤忠雄。

ま、楽しかったんですが。症状マシになってから行きたかったな〜。


ベネッセハウスと旦那氏