《つわりは病気か?問題》
つくづく思うのは、人は経験したことをもとにしか想像できないということなんです。
先日、つわりについてのブログを書かせていただきましたが、それを読んだ旦那さんから「なんかさぁ……、つわり、大変だったんだね……」ってなコメントをいただき。
いや、毎日接してたじゃん?ていうかむしろすごい協力的だったよね?(←今もです)って感じだったのですが、言われてみれば、つわり当時は自分の状況をいくら「常に車酔いみたいな感じ」と説明させていただいても「車酔いしたことないからちょっとイメージできない」とキッパリお答えいただいてましたね。
うん。
しかしこれがうちの旦那さんのすごいところで「イメージできない」=「納得できない」にはならないというか、想像力とは別のセンサー的な何かが折り合いをつけるのか知らないんですが、トドのように寝てる私に対して「少しは働けよ」とか言わないし、「あれ食べたい」「これ作って」と言えば買いに走ったり作ったりしてくれるし、精神的にすごく助かりました。
し、それ以外でもあんまり嫌な思いはしてないというか。電車で攻撃されるとか、仕事で嫌味言われるとか。
でも結構、あるみたいなんですよね。世の中には。
ネットを見てると(特に知恵袋、発言小町系)露見も激しく。まぁそういうサイトはネタもあるかもなんだけど、実際の経験としても聞いたりします。
・「嫁がつわりを理由に家事をしない。職場には妊娠中でも仕事を頑張っている女性がいるので、明らかに嫁の態度は怠慢。なんとかならないのか」とかいうサラリーマン男性。
・「妊婦は電車なんか乗らないでタクれよ(=邪魔なんだよ)」と本人に聞こえるようにつぶやくサラリーマン男性。
・早退や遅刻などに対し「妊婦は病気じゃないだろ!」と罵倒する上司。
・優先席に座っている妊婦に「病気でもあるまいし!」と罵声を浴びせるおばさん。
とかとか。
えーと一人おばさんが混じってるのがよくわからないんですが、この人はつわりのご経験がなかったのかしら。ラッキーですね、あなた。
で、特に聞くのは「病気じゃない」ってフレーズなんですけど、うん。理屈では病気じゃないですよ?でも、具合は悪いんですよね。病気じゃない=健康、ではないんですよ決して。
たとえば、ものすごく辛い二日酔い。あれ、病気じゃないですよね。でも起き上がれない、何も食べられない、休みたい。目眩がする、吐き気がする。あんな感じですよ。しかもものすごく辛い二日酔いなんて1日で終わるけど、つわりはそれがずっと続くんですよ?それがデフォルトですよ?って言いたい。あと、もちろんつわりには個人差があるので、元気な人を基準にされても……、ってのはありますよね。
もちろん妊婦側も「席はゆずってもらって当然」「会社では優遇してもらって当然」みたいな態度はよくない。「ありがとうございます」「ご迷惑おかけします」は大前提だけれども。
でも、そういう仕打ち(罵倒など)を受けちゃう妊婦側としては「同じ状況になってみやがれ」ってどこかで思ってしまうんではないかなと。でも、それは難しいので、せめてわかってもらうための努力ってのは必要なのかなと思います。よく、生理痛の辛さは男にはわからない、みたいな話ありますけど、経験したことないんだから、共通の言語を使って連想してもらうしかないですよね。よくある出産のたとえとして「鼻からスイカ」みたいな説明あるけど、そんな経験ある人は誰もいないのに、とてつもなく痛そうっていう想像はできるじゃないですか。そういう、イメージできる痛さとか辛さをサンプルとして挙げてみるとか。
100%はもちろんわかり合えなくても、わかってもらうためのアプローチというのは大切で、それはお互い様だったりする。
ただつわりのときは言語能力とかも相当、通常の7割減くらいになりますので、私も今だからこういうウザイ文を書いていますけど、つわり当時は謎のダイイングメッセージみたいなメモしか残せなかったですからね。難しい部分もあるのですが。
そもそも自分が完全に満たされてる人っていうのは、ほかの人のことを妬んだり悪く言ったりしないですよね。罵倒を浴びせるみたいな行為って、対象やその内容がなんであっても、少なからずそういうことだったりするのではないでしょうか。私は、片方が100%悪いってことはないと思うので。どんな関係・状況であっても。
思いやりあって生きるというのは素敵なことですよね。
0 件のコメント:
コメントを投稿